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ロミオとジュリエット(ディカプリオ)

シェイクスピアの悲劇の現代版をディカプリオが熱演していて、現代に置き換えたら何かと不具合があるなあと思う面もあるけれど、それなりに楽しめた。楽しめたっちゅうか、ほんわかと川遊びをしているうちにだんだんと滝壺に向かっていくような、そういう重苦しさがどうしても漂う。あまりに可哀そう過ぎる悲劇で、シェイクスピアもちょっとおイタが過ぎたンじゃないか。結末からいろんな教訓を引き出すことが出来るだろう。例えば最後に署長が「みんな神の罰を受けたのだ」と叫んだように、互いにいがみあっていたら純真な若者が犠牲になるから、みんな仲良くしようね、とか。

それはともかく。命がけで人を愛するってなかなか出来ることじゃない。一時の恋心は成り行き任せで済むけど、結婚しようとまで決意するには、互いの社会経済状態とかその他諸条件を勘案して右見て左見て、現実的な判断をする。この主人公たちのように直球勝負で文字通り命がけで人を愛したことがあるだろうかと、この映画を観た多くの人が自問自答していることだろう。私は、残念ながらここまでストレートにはいかなかった。というか恋愛の力がいるねえ、自分への迷い、相手への信頼の足りなさ、等々からためらったり、のけぞったり、後ずさりしたり、結局力不足で、振られた振られたとずうっと嘆いてみせていたけれど、実は自分のふがいなさに気づき、お相手さんにも悪かったなあと、ん十年前のことを懐かしく後悔している次第であります。

死によって真実の愛を見事に封印した二人に対して、自分の現実を振り返ってみて、なんと平凡でありきたりなこと。まあ、生きてるだけでマシか。真実の愛はこうやって標本にでもしないと残らないものだろう。「きにみ読むものがたり」ではずうっと添い遂げて人生をかけて完成したんだったよなあ。そんな人もいるし。けど少ないし。ブツブツ...。
by snowmorning | 2013-06-25 21:19 | 映画 | Comments(3)
Commented by crescentdream at 2013-07-01 17:40
この時のレオ様、大好きです(笑)
Commented by snowmorning at 2013-07-01 18:08
ディカプリオ、いや、ロミオ、勇気ありますね。普通は結婚を決意する前に相手の性格とか社会経済状態とかいろいろと考えをめぐらしてああだこうだと検討して、家族とも相談して、ってするけど、一切そういうことなしに突っ走ることができるって、やっぱ勇気と恋愛力というか、自我の強さっちゅうか、力がありますねえ。ボクは20代は無理やったわ(若干ざんげ)。
Commented at 2013-07-07 23:07
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